最近は個人情報の意識が高く、
市区町村の窓口でも本人確認を徹底しています。
戸籍も家族であっても、取れたり取れなかったりします。
図のような家系で、A男さんが亡くなられました。
A男さん名義の自宅を
B子さんに移す相続登記きのための
必要な書類は次のようになります。
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A男 |
生まれてから 亡くなるまでの戸籍 |
住民票の除票、 固定資産評価証明書 |
B子 | 現在戸籍 | 印鑑証明書、住民票 |
C美 | 現在戸籍 | 印鑑証明書 |
D夫 | 現在戸籍 | 印鑑証明書 |
A男さんの生まれてから亡くなるまでの
戸籍を取れるのは誰でしょうか?
B子さんや、C美さん、D夫さんは取れます。
でも、B子さんは体があまりよくなく、
C美さんやD夫さんも日中は仕事などで動けないから、
E香さんがA男さんの戸籍を集めることになりました。
ところが、E香さんが市役所に行くと、
A男さんのある戸籍は窓口で「取れない」と言われました。
それは、D夫さんが生まれる前の戸籍です。
亡くなったA男さんが、生まれたばかりの戸籍で、
D夫さんが生まれる前のものは、E香さんは取れません。
では、その場合どうしたらいいか?
D夫さんは取れるので、
D夫さん ⇒ E香さんへの委任状を持たせておけば、取れます。
それから、戸籍などの証明書を取る時は、
- 運転免許証などの身分証明書
- 印鑑(認め印でOK)
も忘れないようにしてくださいね。
ちなみに戸籍を取れる人は、
1.その戸籍に名前が載っている人とその配偶者
2.戸主の子供、孫、親、祖父母など直系の人
ですから、D夫さんが生まれる前の戸籍は、
D夫さんの名前が載っていないですから、
E香さんは、1.の規定にあわないですので、
取れないのです。
兄弟の戸籍であっても結婚して別の戸籍になると、
取れません。
遠い市区町村の戸籍を郵送で取るには
相続の手続きでは、
遠くの市区町村の戸籍を集めなければいけない場合があります。
その場合、郵送で戸籍を取り寄せることができます。
戸籍を勇壮で取るには、次の書類が必要です。
- 戸籍の請求書
(その市区町村のホームページでダウンロードできるでしょう) - 請求者の運転免許証などの身分証明書のコピー
- 切手を貼った返信用封筒
(切手は多めに貼っておいた方が無難) - 戸籍代金分の定額小為替
この定額小為替とは、何でしょうか?
これは、郵便局で買える、一種の金券です。
郵便局に行って、
「定額小為替○○円分ください」
というと、出してくれます。
ですから、事前にいくらの定額小為替が必要か
その市区町村に電話で確認しておいた方がいいと思います。
通常は、現在戸籍は1通450円、
昔の戸籍(改製原戸籍)は1通750円です。
郵便局で定額小為替が買える時間は、
朝9時から夕方4時までですから、時間に気をつけてください。
定額小為替は、郵便局への手数料が1枚につき、100円かかります。
ちょっと、高いですね。
1週間くらいかかることもありますが、
このように戸籍は郵送でも取ることができます。